2024年正月(睦月)1日(月)舊11月20日(甲子・元日) 晴

朝食はお雑煮とおせちで完食。美味しかつた。

ジャックが死んだ。二年ほど前からときどき姿を見せてゐた片眼のノラで、すごみをきかせて他のノラたちの脅威となつてゐたけれど、半年前から弱つてきて、やつと目の前で食事を食べるやうになり、半月前からは中村荘の空き部屋に寢たきりとなり、最期はなでさするにもじつと身をゆだねてゐたのだが、今朝のぞいたときには前足をうごかしてゐたのを最後に、しばらくしたら息を止めてゐた。醜い顔面だつたけれどよほど苦勞をかさねてきたのだらう。にくめないノラだつた。

夕方、能登半島で地震。津波がおしよせて大騒動。テレビの番組はすべて變更! 

 

1月2日(火) 曇天一時雨

朝食は元日と同じくお雑煮とおせち。箱根駅伝を見ながら完食。

晝からは家猫たちとすごす。樂な姿勢で讀書するつもりがモモタもココもグレーも足元や腹や胸にからみつき、それでもじつとしてゐるので夕方までうとうとしてゐると、羽田空港で旅客機が衝突炎上したとのニュースが報じられてびつくり。

『懐かしい殺人』 讀みすすむが、面白いのか面白くないのかまだよくわからない。 

 


 

1月3日(水) 曇

朝食はお雑煮のみ。箱根駅伝は靑學が總合優勝。

今日も猫たちとすごす。まつはりつく猫たちを見てゐると、野生が飼ひならされて人間に賴つてしか生きられなくなつてゐるのだらうなとふと思つた。かといつてノラの状態が幸せとは思へないし。

昨夜(今朝) 『懐かしい殺人』 読了。殺人同盟シリーズⅡ 『お熱い殺人』 に入る。 

 

1月4日(木) 晴

終日在宅、讀書。 

 

1月5日(金) 晴

新年初外出。柏の “天外天” で担々麺をいただき太平書林さんで探書。柏驛からはいつものやうに東武鐵道で船橋驛、コーヒー休憩(スターバックスだつたが町田のドトールコーヒーのはうが座席もよくておちついた)後、京成に乘り換へて、京成八幡と市川真間には寄らず青砥驛下車、買ひ物と早めの夕食を “すし三崎丸” でとつて歸宅する。

歸宅後猫たちとすごし寢床に入るまへに入浴。

今日の収穫・・太平書林さんは面白い古本屋で店頭には三册百圓の平臺があつたり、永井荷風などの全集がそろへてあつたりして樂しめるのだ。その中から今日は以下の文庫本を求めた。『辺境を歩いた人々』 『幻の漂泊民・サンカ』 『ほろよい味の旅』 『幻の女』、以下ハヤカワ・ポケット・ミステリ(三册で百圓)、ES・ガードナーの 『駈け出した死体』 『重婚した夫』 『あつかいにくいモデル』。ペリイ・メイスンシリーズはその冒頭の秘書とのやり取りがよくて引き込まれる! 歸宅すると吉行淳之介 『躁鬱対談』 が届いてゐる。對談ものはまだありさうだ。

今日の外出・・4920歩 

 

1月6日(土) 晴

終日讀書。ロバート・フィッシュ 『お熱い殺人』(ハヤカワ・ミステリ・文庫) 讀了。

夕方甥の隆也家族がやつてきた。一姫二太郎になつて騒がしい。 

 

1月7日(日) 晴

今日の外出は高円寺古書會館の古本市。千代田線大手町驛乘り換へ東西線で高円寺驛。新年初の古本市だからだらうか、魅力ある本ばかりが目についてついつい時間がとられてしまひ、途中で晝食休憩をとりに出、少し歩いた “太陽軒“ といふだいぶ前に入つたことがある店のショーウインドにあつたジャージャー麺を食べたらこれがすごく旨かつた。東(柏)の担々麺に対して西(高円寺)のジャージャー麺と評してもいい!

新年早々買ひ求めすぎてしまつた。歸路は新小岩經由バスにて無事歸宅。

歸宅後猫たちとすごし夜に入浴。

昨夜(今朝) 『宇治拾遺物語卷第十五』 讀了。卷第一を2019年1月から讀みはじめたからまる5年ついやしたことになる。惜しむらくは卷第五の和本が手に入らなかつたことだ。が、「萬治二年巳亥年(1659年)初冬日洛陽今出川書堂林和泉掾板行」の和本だから、缺本があつても仕方ない、ではなく、14卷發掘できただけでも上吉とせねばならぬ。これからも古本市で丹念に探書していきたい。

また、村松友視 『アブサン物語』(河出文庫) 讀了。

今日の収穫・・『オーウェルと社会主義』 『「荒ぶる魂」の遍歴-ジョージ・オーウェルの生涯』 『一遍ーその行動と思想ー』 『惠信尼公物語』 『東山時代に於ける縉紳の生活』 『ふざけんな人生』 『国文学解釈と鑑賞-永井荷風の世界』 『文藝別冊-総特集-古今亭志ん生』、以下文庫本 『雑誌記者』 『舌鼓ところどころ』 『食味風々録』 『一九四五・夏・神戸』 『不作法対談』 『全線開通版・線路のない時刻表』

今日の外出・・3930歩

今日の寫眞・・”天外天”の担々麺と”太陽軒”のジャージャー麺


 

1月8日(月) 晴

昨夜(今朝) 『勅修圓光大師御傳記第十七~第二十四』(第五冊目) 讀了。つづいて 『伊曾保物語下』 に入る。また、『眞宗安心 極樂道中獨案内』、天明八年(1788年)刊行の和本を讀みはじめる。どうもこの頃「念佛」づいてゐる!

しかしまた 『百人一首一夕話』 の江戸時代の和本に目がとまり、開いたら綴じ糸が切れてゐたので製本をし直しはじめたら、なんと五つ目綴じなのである。急遽パソコンを開いて檢索し、はじめに糸を通す穴がわかつたのであとは簡單に綴じられた。自分で綴じた和本には愛着がわく。

中野翠さんの 『会いたかった人、曲者天国』 に多くの本を教へられる。 

 

 

1月9日(火) 晴

新年初の慈惠大病院通院。諸檢査と診察の結果は順調。藥もかはらず。

病院をあとに、池袋西武で開催中の古本まつりを訪ねた。映畫やマンガ關係が多くて興味あるむきには寳の山だらうが、最近讀みはじめた對談集を二册求めただけであつた。

早めの夕食は堀切菖蒲園驛前のもつ燒き屋に入り、煮込みとレバー、上シロを燒いてもらつた。

歸宅すると 『オーウェル評論集』 と 『軽薄対談』 が届いてゐた。

昨年の8月に讀みはじめたオールコックの 『大君の都ー幕末日本滞在記ー上』(岩波文庫) がやつと讀み終つた。外出したときだけ電車内と喫茶店で讀みついできたもので、何ページにもわたつて改行のない文章がつづくので通して讀むにはつらいものがあつた。しかも活字がちいさいときた。數驛分の緊張ですますしかなかつた、が無論勉強にはなつた。

今日の収穫・・『対談植草甚一』 『日々談笑-小沢昭一対談集』 『鞍馬天狗のおじさんは』

今日の外出・・6360歩 

 

1月10日(水) 晴後曇り

昨夜、中野翠さんの 『会いたかった人、曲者天国』(文春文庫) 讀了。面白かつたし多くの人物や本を敎へられた。 

 

1月11日(木) 晴

終日讀書。ロバート・L・フィッシュ 『友情ある殺人』 讀みすすむ。

猫たちそれぞれにカマクラ型の寢床を買つてきてあたへた。しばらく匂ひをかひでゐたが、小さめなのがかへつて安心なのか、またどう選んだものか、しばらくするともぐりこんでゐた。はやく與へてあげればよかつた。

毎晩毎朝寒い日がつづいてゐるが、湯たんぽが温かくていい。100度の熱湯を注いでも4~5時間でぬるくなつてしまふけれど、手足や腰の冷えたところが温かくなつて氣持ちいい。彈力があるのでからだにフィットするのもいい。 

 

1月12日(金) 晴

新年初の齒科通院。今日からクリーニング、ここのところ毎晩おこなつてゐるブラッシング方法を話したら、パーフェクトといはれてしまつた。ところがそれでも除去しきれないポケットがあつて、それを掃除してもらふために通院するのだなとかんねんした。

今日から神田の古書會館の古本市である。御茶ノ水驛前の“誠鮨”で食事してから訪ねたが、やはり新年初だけあつて掘出しものがざくりざくり。なんといつても柳宗悦 『南無阿彌陀佛』(大法輪閣) が最大の収穫だらう。また 『へたも絵のうち』 はじめ殺人同盟シリーズに 『オーウェル評論集』 『定本-二笑亭綺譚』 などはみな中野翠さんおすすめのものだ!

帰宅後は猫たちとすごす。

今日の収穫・・舊字舊假名の 『キェルケゴール-死にいたる病』 『南無阿彌陀佛』 『法然の世界』 以下文庫本 『新版国語辞典』 痩我慢の精神』 『定本-二笑亭綺譚』 『へたも絵のうち』 『ちよつとそこまで』 『牌の魔術師』 『アブサンの置土産』

今日の外出・・5220歩 

 

1月13日(土) 晴のち一時雷雨

今日も高円寺の古書會館へ探書散歩。だがその前に例の“中華料理 太陽軒”へ直行し、再びジャージャー麺をいただいて腹ごしらへ。けふもいい味してゐる!

古本市のはうは本日はすべて200円均一、ええ、これが200円! と思ふ本がたくさんあつたけれど、抑へに抑へて數册だけにとどめた。

まづ關學の恩師松村克己先生の 『イエス』(弘文堂、昭和23年発行) で、なんと中に「田邉元先生」宛てのはがきがはさまつてゐた。日付は17年9月9日、差出人は神學者の山谷省吾先生であり、御三方京都在住で親しかつたであらうが、このはがきにどういふいはれがあるのだらう、筆跡は達筆で讀みにくいが解讀してみよう。

昨夜、『真宗安心-極楽道中獨案内』 を讀み終り、つづいて同じ歴史的假名遣ひの和本で 『新約聖書約翰傳』(ヨハネ傳) を讀みはじめた。ところが 『極楽道中獨案内』 のはうがだんぜんわかりやすかつたのにはおどろいた。もちろん内容だが、まあ讀み通すつもりではある。

ちなみに、本書 『新約聖書約翰傳』 は、2018年6月16日(土)に神田の古書會館の古本市で掘り出したものであり、高價だつたけれども購入。歸宅後調べてみると、本書は、ヘボン、ブラウンらによつて、まだ禁敎下であった1872年(明治5年)に譯され、『新約聖書馬可(マコ)傳』 とともに出版された、新約聖書の分册であつた。さらに調べてみるとこれと同じ本が、母校の關西學院大學にあることがわかり、そこにはかうあつた(解説を書いてゐるのが、同窓生の田淵君なのが氣になつたが)。

 

書名 新約聖書約翰傳

著者名 Hepburn, J. C. (James Curtis) 訳

出版年 1872(明治5)

配架場所 上ケ原特別文庫 請求記号 080:M-312

解説 幕末から明治初期にかけての聖書の和訳にあたっては、どのような日本語に訳されるべきかが大きな問題であった。禁教令下のパイオニア的翻訳には俗語や方言によるものがあり、他方漢文調のものもあり、教会公用にふさわしい日本語の決定が大きな課題であった。その議論の指導的役割を果たしたのが、アメリカ人宣教師のヘボン(ヘップバーン)とブラウンであった。ヘボンは1859(安政6)年の来日直後から最初は漢訳聖書からの和訳を試みていたが、その後この二人の協力によって英文を軸として原典からの日本語訳を試みた。まず私訳で新約のいくつかの文書を和訳し、その後翻訳委員会の中心的人物として新約全書翻訳作業を推進した。これはその最初のものとして1872(明治5)年に出版された『約翰傳福音書』(ヨハネによる福音書)で、「東京住吉町二丁目稲葉儀平」(実際は横浜の治平衛)が版木を作成した。

 

今日の収穫・・松村克己 『イエス』、 『老人読書日記』 『読書人読むべし』 『年金老人奮戦日記』 『花のさかりは地下道で』 『帰郷者』

今日の外出・・3310歩  

 

1月14日(日) 晴

今日は猫たちとたつぷりすごす。みなかはいい。

ロバート・L・フィッシュ 『友情ある殺人』(ハヤカワ文庫) 殺人同盟シリーズ〔Ⅲ〕讀了。 

 

1月15日(月) 晴

またまた高円寺古書會館へ探書散歩。バスで新小岩驛、総武中央線經由高円寺驛下車。今日の古本市は、初日が200圓均一、昨日が100圓均一、そして今日が50圓均一といふことで、まあすべて殘りものといふことになるが、それでも「福」があつた。まづ念佛本の 『浄土宗・時宗』(小学館)、これは宗派別シリーズの一册だが、総論・念仏宗の展開以下源信、空也、法然(親鸞は別巻)、西行、蓮生、証空、一遍までそれぞれの専門の方々の執筆である。つい讀みだしてしまつた。

歸路も同じ行程で早めに歸宅。

夜、吉行淳之介 『軽薄対談』(角川文庫) 讀了。吉行淳之介の對談集の第一册目だが、たしかに軽薄な内容でおもしろかつた。

今日の収穫・・『浄土宗・時宗』 『焼物雑記』 『紙魚のたわごと』 『雪舟応援団』 『牛のあゆみ』 『動物農場』

今日の外出・・2780歩 

 

1月16日(火) 晴

終日讀書。土曜日に200圓で求めた百目鬼恭三郎 『読書人読むべし』(新潮社) を昨夜から讀みはじめて一氣に讀み通す。讀みやすくておもしろく、おすすめ本の中ですでに持つてゐる 『雪國の春』 とか先日手にした 『百人一首一夕話』 などをあらためて讀書豫定に入れるなどわくわくしてしまつた。さういへば 『奇談の時代』 もよかつた。

 

1月17日(水) 晴

今日は心臟を手術して47年目の記念日。おかげで30歳までしか生きられないといはれてゐた我が人生が、今や喜壽にたつしようとしてゐる。ありがたや。

『伊曽保物語下』 讀了。 

 

1月18日(木) 晴のち曇天

今日の散歩は柏と新鎌ヶ谷。柏で食事をし、東武線で新鎌ヶ谷の古本市へ。求めた本は吉澤章の 『米寿記念-吉澤章-創作折り紙展』 と 『婦人百科-創作折り紙』 の二冊。折り紙といへば吉澤章先生、求めずにはおれなかつた。

今日の外出・・3750歩 

 

1月19日(金) 曇り

外出、探書外食散歩、とはいつても手に入れたいと思ふ本は少なく、きしむからだにムチ打つての散歩に重點がおかれつつある。かといつて町をただぬつて歩くだけといふのも味氣ない。だからと言つていつも旨いものに出會ふといふわけにもいかず、今日五反田で食べたカキフライはひどかつた。ねらつた蕎麦屋が行列だつたので仕方なく手前の店に入つたのだが、焦つてはだめだと思ひ知つた。

五反田の古書會館での収穫はしかし亡き坪内祐三さん編集の 『明治文学研究研究夜話』 と 『明治文学夜話』、神田の古書會館では 『「乱読」の極意』 が掘出しものか。

今日の外出・・4910歩 

 

1月20日(土) 雨

終日讀書。

ひるま、岡山の森口君から電話があつた。昨年入院さわぎで果たせなかつた「誕生寺」訪問を、この春實現できないかとの誘ひだつた。法然さんをつづけて讀んでゐるし興味はますます増すばかり、出かけたいが、その前にどこか近くの温泉に入りにでも行こうか。

小沢昭一対談集 『日々談笑』(ちくま文庫) 讀了。あらためて小沢昭一の奥深さを知らされた。

アマゾンから、山口瞳 『還暦老人極楽蜻蛉』(新潮社) がとどく。

 

1月21日(日) 雨のちやむ

終日讀書。午後は猫たちとたつぷりすごす。

伊藤唯真編 『〈宗派別〉日本の仏教・人と教え3-浄土宗・時宗』(小学館) 讀了。淨土宗の源流から一遍までの經緯がわかつてきた。

川本三郎 『ちょっとそこまで』(講談社文庫) を讀みはじめる。温泉旅のヒントを得たい。 

 

1月22日(月) 晴のちくもり

散歩のために午から外出。堀切菖蒲園驛から京成電車で二驛、青砥驛の“手打ちそばかとう”で新年初の鴨南蛮をいただき、こちらも新年初の竹内書店に顔をだした。おじさん健在。古本三册を求め驛前で駄菓子を買ひ、驛の新本屋で近場の温泉のガイドブックをながめたけれど、どれもけばけばしくて買ひ求める氣にならなかつた。

そろそろ床屋に行かねばならず、夕食後風呂にはいつて頭をよく洗つた。

川本三郎 『ちょっとそこまで』 が面白く、つげ義春をひつぱりだしてきてつい讀みふけつてしまつた。

今日の収穫・・『鴎外先生-荷風随筆集』 『蒙疆』 『旅のつばくろ』、またアマゾンから 『還暦老人憂愁日記』 がとどく

今日の外出・・2920歩 

 

1月23(火) 晴のちくもり

終日讀書。川本三郎 『ちょっとそこまで』(講談社文庫) 讀了。一人旅に誘はれて、板坂耀子 『江戸の紀行文』(中公新書) を讀みはじめる。取り上げられてゐる紀行はほとんど手もとにあり、すでに 『東西遊記』 は讀んでゐるのだが、これについては歴史的假名遣ひであらためて讀みたいと思つてゐるところだ。

今日はアマゾンから百目鬼恭三郎 『解体新著』(文藝春秋) がとどきさつそく讀みはじめる。 

 

1月24日(水) 晴

アルカサールの和風ステーキが食べたくなつたので神保町をついでに散歩。晝時はいつも混んでゐるがどうにか座れて150グラムの和風ステーキ完食。古本めぐりはついでなのだが 『東西遊記』 の舊字舊假名(歴史的假名遣ひ)本(有朋堂文庫)が見つかつた。また食通のだれもがあげてゐる邱永漢 『食は広州にあり』 と 「名勝や温泉を訪ね歩く味な見聞記」、宮尾しげを 『旅に拾った話』 を求めた。

近ごろ明け方まで寢られず、讀書にはもうしぶんのない時間なのだけれども、日中出かけるときにはつらいものがある。とびとびに寢てはゐるやうなので、寢不足の心配はしてゐないのだが、旅に出たときにからだがついていけるかどうか、それが今から氣になる。

今日の収穫・・『東西遊記・北窓瑣談』 『一遍聖』 『食は広州にあり』 『旅に拾った話』

今日の外出・・2960歩 

 

*デイサービスにて、かんぺきな福笑ひを完成させて職員のみなさんをあつと言はせた100歳の母。我が家ではスーパー母さんと呼んでゐる。

 

1月25日(木) 晴

終日讀書。板坂耀子 『江戸の紀行文』(中公新書) 讀了。面白く參考になつた。とりあげられてゐた本居宣長の 『菅笠日記』 は有朋堂文庫で讀んでゐたが、その後和本が手に入つたのであらためて讀んでみたくなつた。

また、つげ義春 『ねじ式=異色傑作選1=』(小学館文庫) 讀了。じつに奇つ怪な劇畫である。

 

 

1月26日(金) 晴風

外食探書散歩。今日は神保町の“かねいち”さんの鰻重が食べたくなつて、古書會館での古本市で探書したあと、晝休みで混む前にすべりこんだ。今年初の鰻重、じつにうまくて完食。靖国通りを専大交差點まで古本めぐりして歸る。

歸路、行きつけの床屋に連絡してから訪ね、さつぱりする。

夜、沢木耕太郎 『旅のつばくろ』(新潮文庫) 讀了。小さな旅の參考になつた。

今日の収穫・・『決定版-私説コメディアン史』 『書物漫遊記』 『死んでたまるか-団鬼六自伝エッセイ』 『年をとったら驚いた!』 『つげ義春コレクション-苦節十年記/旅籠の思い出』 『つげ義春を旅する』 

今日の外出・・4340歩

 

 

1月27日(土) 晴

終日在宅、横になつてすごす。

午後、純子さん來られて新年初の整體。うつとりしてしまつた。

つげ義春 『紅い花=異色傑作選2=』(小学館文庫) 讀了。これもまたじつに奇つ怪な劇畫であるが引き込まれる。つづいて同じつげ義春の 『枯野の宿』 と高野慎三 『つげ義春を旅する』 を讀みはじめる。先日牛田驛でいただいてきた「野岩鉄道の旅」なるパンフレットが參考になり、ますますひとり旅がしたくなつた。

 

 

1月28日(日) くもり

ジャージャー麺が食べたくなつて高円寺に行き、ついでに古書會館の古書市を訪ねた。今日は日曜日、大陽軒は大繁盛、どうにかすべりこんでジャージャー麺を堪能した。

古本市は二日目とあつて目ぼしいものは少なく、まあ渡辺崋山著・高野長英序の 『つゞれの錦』 なる明治37年発行の小冊子と今谷明 『中世奇人列伝』、『日本の名随筆-巡礼』 ぐらいのものか。

今日の外出・・3780歩

 

 

1月29日(月) 晴

朝どうにか早起きして月一の南郷整形外科へ通院。月曜なのにすいてゐて、注射だけなので短時間で終了。

散歩は三ノ輪橋界隈に決め、町屋驛からは都電で向かう。目的は驛前商店街のそば屋“砂場”で、じつに久しぶりに天ざるをいただいた。殘念なのは今回も天ぷらを食べきれなかつたことだ。

帰宅後夕方まで猫たちとすごす。

つげ義春 『枯野の宿ー傑作漫画選』(旺文社文庫) 讀了。

今日の外出・・5030歩

 

 

 

1月30日(火) 晴

昨日よりも早く起きて新橋の慈惠大學病院に通院、といつても心臟の超音波檢査のためで待つ時間をふくめて小一時間で終了。

ついで神保町に急ぎ、早めに“成光”さんに入つたところがすでに滿席。どうにか相席(ここは平常でも相席!)させていただいてラーメンを堪能。うまい。あとは歸るのみだが、古本めぐりをして時間すごし、堀切菖蒲園驛前のもつ焼き屋で煮込みとレバー、タンを燒いてもらつて、こちらも堪能。酒は飲まないのでジンジャエールですます。

近ごろはひとり旅にひかれることもあつてつげ義春の作品を讀みあさつてゐる。

今日の収穫・・つげ義春 『義男の青春・別離』 『つげ義春の温泉』 『魯庵日記』 『私の東京物語』 『雨の日はソファで散歩』

今日の外出・・6690歩

 

 

1月31日(水) 晴

終日在宅。オースティン・ベイ 『コヨーテは二度吠えた』(サンケイ文庫) 讀了。つづいてダンカン・カイル 『砂塵の舞う土地』(創元ノヴェルズ) を讀みはじめる。舞臺はオーストラリアである。面白さう。

晝食後夕方まで猫たちとすごしながら讀書。