十二月十六日(日)舊十一月十日(壬午) 曇天、午後小雨

 

今日はリベンジ! 昨日の雪辱をはたすために、土浦へ行つてまゐりました。考へたら、昨日の東京古書會館は、古本市といふより和本の骨董市のやうでして、貧乏人は鼻白むしかありませんでした。 

それで、歴とした古本市である、土浦驛前のパティオビルで昨日から開催してゐる、《第14回 つちうら古書倶楽部 『師走の古本まつり』》 を訪ねたのでありますが、それとともにちかごろご無沙汰してゐる小松屋さんのうな重をいただくためでもありました。 

常磐線土浦驛には11時半ごろに到着。會場の半分ほど見回つたところで晝食休憩し、小松屋さんを訪ねました。ところが今までになく滿席で、むろん待ちまして、美味しくいただくことができました。ついてくる奈良漬がまた美味い!

 

そこで、今日の収穫ですが、雪辱を果たすどころかさんざんでした。が、まあ、ぼくの讀書の旅にとつては必然性のあるものが、それも安價な文庫本などが數册入手できました。 

實は、《東山會》の次回の旅の案内役をかつてしまひましたので、以前から關心が積み重なつてゐる足利の史跡を訪ねるために、計畫をたてはじめてゐるのであります。 

その足利關係二册と、芭蕉の隠密説について、さらに、十一月十一日の日記に書いた、「幕府から發禁處分とされ、版木まで没収された内容の書」である 『温知政要』(一七三一年) を書いた德川宗春に関する小説です。みな 二、三百圓なのがまたいい!