八月九日(木)癸酉(舊六月廿八日・長崎原爆の日) 曇天のち晴

 

『眠狂四郎京洛勝負帖』 が讀み終へました。これで眠狂四郎シリーズはすべて讀んだことになります。『眠狂四郎無頼控(全六巻)』、『眠狂四郎独歩行(上下巻)』、『眠狂四郎殺法帖(上下巻)』、『眠狂四郎孤剣五十三次』、『眠狂四郎虚無日誌』、『眠狂四郎無情控』、『眠狂四郎異端状』、以上全七彈と、番外編の本書です。 

ただ、このたび讀んだ後半は、前半を讀んでからは數十年たつてゐますので、前半を再讀してもいいかも知れません。 

 

〈夕顔〉 も讀み進んでゐます。「靑表紙本」で一一二頁あたりにまできました。あと一息です。 

秘密の戀人、夕顔の急死に慌てふためく源氏でしたが、惟光の手助けで遺體を東山に葬り、どうにか自宅の二條院にもどることができました。しかし、このとき源氏はわづか十七歳、悲しみと後悔で二十日ばかり寢込んでしまひます。 

行き場を失つた夕顔の侍女の右近は、二條院で源氏のもとで仕へることとなり、そこで、源氏は右近から、夕顔の素性と過去を知ることになります。 

やはり、夕顔は頭中將の愛人であり、「雨夜の品定め」の折に、頭中將が語つた「常夏の女」こそ夕顔だつたのでありました。 

 

「はかなきもののたよりにて、頭中將なむ、まだ少將にものしたまひし時、見初めたてまつらせたまひて、三年ばかりは、志あるさまに通ひたまひし」 

(ふとしたご縁で、頭中將がまだ少將であつた時に見初められ、三年ばかり熱心に通はれてゐました) 

 

この、「三年ばかり」に關して、『増註 湖月抄』 には、「頭中將三年かよひ給ふ。二年めに玉かづらの君誕生。三年めに頭の中將と義絶。四年めに源のかよひ給ふ也。則今年の事也。玉かづらの君四才にて筑紫へ下りしは、此次のとしの事也」、とあつて、とても參考になりました。 

さあ、いよいよ玉鬘が登場ですね。 

 

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