正月廿四日(水)丙辰(舊十二月八日 晴

 

今日の讀書・・『増註源氏物語湖月抄』 の〈首巻〉を繼讀。今日は、「系圖」と「年立」を讀みました。と言つても流し讀みでした。「系圖」も「年立(としだて)」も、現在出てゐる、中野幸一編の  『常用源氏物語要覧』(武蔵野書院) のはうがずつと分かりやすいし便利で、正確に言へば丁寧に讀むのがつらかつたです。 

ただ、「年立」のところで、これでは不十分だとして、本居宣長翁が自分で作成した、「改め正したる年立の圖」を載せてゐるのですが、これはもう今日の 『源氏物語要覧』 にあるのとほとんど變はらず、不十分ではありますが分かりやすくなつてゐます。

 

まあ、讀んでみて、〈首巻〉は省いても差し支へないなと結論しました。問題は、本文です。どのやうに讀んでいくか、これまたはじめから讀んでも仕方ないので、今讀んでゐる箇所といふか、必要なところを開いて讀んでいくしかないかなと思つてゐます。 

たぶん、現在使用してゐる注釋書にすでに取り上げられてゐることだとは思ひますが、その註を、原文の 『湖月抄』 から直に讀んで確認することに意義を見いだしたいと思ひます。思はぬ發見があるかも知れません。 

 

今日は、そのほかに、『十帖源氏』 の〈葵〉を讀みました。先日、四册のダイジェスト本の讀みを、〈賢木〉まで横竝びに讀んだと記録したところが、ここだけ抜けてゐたのでありました。『十帖源氏』、改めて讀んでみますと、和歌が網羅されてゐるとともに、ダイジェストとしても讀みでがありました。 

 

今日の寫眞・・亡き父の妹である、ただ一人生存してゐる叔母の、九十九歳の誕生日が一昨日でした。そのとき、孫の良ちやんが作つて、おすそ分けしてくれたケーキです。クリスマスケーキと言ひ、もうプロ竝みの技術をもつてゐます。「白壽」のお祝ひといふことで、區からお祝ひ金がでたといふのですが、いくら入つてゐたのでせう? いや、「白壽」とは、「百」から「一」を引くと「白」になるからださうですね。

 

それと、我が家が堀切に越してきた、昭和十二年(一九三七年)頃の家族写真。祖父母に父と三人姉妹。左から二番目が今は白壽の叔母です。その後ろに、連れ合ひの次郎吉叔父さんがゐます。