十月十九日(木)己卯(舊九月卅日 雨、寒い

 

今日の讀書・・昨日とうつてかはつて朝から冷たい雨。終日、暖かいモモタとココをひざに抱いて 『源氏物語〈帚木〉』 を讀みつづけました。 

昨日は、十頁ほど豫習しておけばいいなんて思つてゐましたけれど、その讀みやすい事、〈桐壷〉や〈葵〉の比ではありません。ぼくが向上したのか、〈帚木〉がやさしいのか、それは後者です。 

草子地とそれにつづく文章が、源氏と中將の會話といふより意見の交換ですから、尊敬語もほとんどなくて、なにしろ、「五月雨の夜の宿直に、女の品定めはじまる」といふ段落です。やさしいだけでなく、内容も面白いのです。適當に註釋書と電子辭書をひきながら、區切りのいい十四頁まで(小學館の日本古典文學全集ではまる六頁分)讀み進むことができました。 

 

今日の寫眞・・スタイル抜群のココ。それと、妻が撮りためた寫眞の中からピックアップ。たぶん、ココの姉妹(兄妹)ではないかと思はれるノラ。ココがなれるまでにたつぷり一年かかりました。子ネコのうちに人の手と心に十分觸れてゐないと、成猫になつてからでは、近づけばただ逃げるだけになつてしまひます。まあ、人間も同じですが。