九月十四日(木)甲辰(舊七月廿四日 やや晴

 

今日の讀書・・福原俊彦著 『書物奉行、江戸を奔る! 新井白石の秘文書』 (朝日文庫)を讀みました。いや、讀めてしまひました。正直なところ面白くありませんでした。 

紅葉山文庫のことについても、書物奉行についても、しつかりとしたイメージをととのへてくれませんでしたし、讀者の氣持ちをひきつける前に、著者がつぎつぎに話を展開してゆくものだから、ついていけないんです。よほどあとになつてから、ああさうか、となつたかと思ふと、すぐ置いてきぼりにされて、なにがなんだかわからないうちにめでたしとなつてしまつて、まあ、お客さんは放つておかれつぱなし。 

吉宗が(紀州)徳川家の血を引いてゐないかもしれないといふこと、新井白石は自分を追ひやるであらう吉宗を、むしろ後援して、退いたといふことが記された 「秘文書」 をめぐつての話のやうなんですが、さいごに説明されて、ああさうなの、で終りでした。ぢやあ、小説にする必要なんかないぢやあありませんか!

 

それにくらべ、梅安さんは、ぼくらの怒りをかりたてておいて、ぼくらがその現場にゐることをしつかりとおさへたうへで、ずばりと仕掛けるのですから、溜飲のさがることこのうへありません。もう大滿足。物語れるそのリアリティといふか、臨場感こそが小説の命なんですね。 

 

今日のメール・・ネコ好きの弟に 

先日は、寫眞ありがたうございました。 

今、我が家はたいへんなことになつてゐます。まあ、添付寫眞を見て下さい。 

例の母ネコが7匹子を産み、ついで、母親に捨てられた生まれたての子ネコ5匹を引き取つたので、合計、12匹を世話してゐる寫眞です。 

で、どうにか、自分の子の7匹は元氣に育つてきたので、それで、今日、母ネコを、(まだ滿足にお乳も吸へてゐない)自分の子ではない5匹とともに、妻の協力者の方が、自分の家にひきとつてくれたのです。 

問題は、殘された7匹です。妻もぼくも初體驗! ただ、もう、自分で食べられると思ふので、里親がみつかるまでは育てることにしてゐますが、誰か、もらつてくれる人がゐないでせうかね? まあ、そんなところです。 ひげ 2017/09/14 21:10 

 

今日の寫眞・・またもや侵略!