八月四日(金)癸亥(舊六月十三日 曇天

 

今日の讀書・・「靑表紙本」で讀む『源氏物語』、その〈花宴〉が讀み終りました。ここのところ順調です。たつた二九頁で、内容も單調だつたからでありませう。 

でも、つづく、〈葵〉と〈賢木〉が難物ですね。各々一一八頁と一三四頁もあります。「紫の上系(十七帖)」の第五、六卷目になります。 

いつものやうに、覺えのために、〈花宴〉のあらすじを記しておきたいと思ひます。 

 

光源氏二十歳、紫の上十二歳、藤壷中宮二十五歳、葵の上二十四歳のころです。 

二月、桜の宴が催された夜、朧月に誘われて弘徽殿の細殿に立ち寄った光源氏は、声の美しい娘と出会い、一夜を過ごした。明け方、女房たちが起き出す音を聞いた源氏は、急いでその場を立ち去った。娘の正体を知りたいと思う源氏であったが、弘徽殿の女御の何番目の妹かは分からない。 

一月後、女御の実家である右大臣邸で藤の宴が行われた。夜更けに酩酊を装って宴席を抜け出した源氏は、寝殿に忍び込み、女御の妹たちに話しかけるが、目指す娘はいない。その時、若い女のため息がする方に近寄って、几帳越しに手を握り、声をかけた。返事をする美しい声。探し当てた娘こそ、東宮と婚約中の六の君、朧月夜であった。 

 

ところで、ぼくのライフワークとなる讀書計畫は大きく二分野に分けられます。一つは歴史書です。二〇〇九年七月、『日本書紀』 を手はじめに「六國史」を讀み通し、現在、『日本紀略』 の一條天皇の時代の半ばまで到達いたしました。 

もう一つは、くづし字(變體假名)で讀む日本古典文學です。二〇一三年五月に、『竹取物語』 からはじめて、現在 『源氏物語』 にたどり着き、目下苦戰を強ひられてゐる毎日であります。うまく歴史書と文學が同時期ですので、並行して讀み進むことができます。

 

ですが、この二つの分野を橋渡しするやうな、「歴史物語」がありまして、すでに、『水鏡』 と 『大鏡』 は讀みましたが、つづく第三の歴史物語、『今鏡』 を讀む機會がやつてきました。 

學習院さくらアカデミーで、《『今鏡』を読む 王朝貴族の実相を考える》 といふ内容の夏期講座が開かれることになつたからです。すでに六月に申し込んでありまして、そのための準備に、講談社學術文庫の 『今鏡』 を讀もうと思つてゐます。分厚い本が三册。でも、原文とともに現代語譯がついてゐますから、あと十日に迫つた三日間連續の集中講義までに、讀めるだけ讀んでみようと思つてゐます。 

 

今日の寫眞・・もらはれるのを待つてゐる名無しの子ネコ。あまりにも可愛いので、飼ひたくなつてしまひさです。でも、モモタとココが受け入れてくれるかどうか。また、これ以上の世話ができるだらうか。ぼく自身の問題でもあります。里親が見つかるまで預かるのださうですが、情が移るのが恐いです。

それと、〈花宴〉の人物相關圖です。