七月廿二日(金)己酉(舊閏五月廿八日 晴

 

今日の散歩は、古本市訪問をかねて歩きまして、一日でたつた八三〇〇歩でした。一日中歩きつづけたわけではないのでしかたありませんが、そのかはり、四つの古本市會場をめぐることができました。一日で四つの會場巡りはぼくにとつては最多記録であります。

 

第一は、毎週がごとき、神保町の東京古書會館の 〈趣味の古書展〉。 

第二は、高圓寺の、座・高円寺エントランスホールと言ふところで行はれてゐる、〈本の楽市 2017〉。ここははじめて訪ねましたが、「市」などと言つては困りますほどの、小さなスペースに本棚が四つほど。ぼくの古本市經驗で最小の市でした。 

そして三番目は、同じく高圓寺の西部古書會館。〈中央線古書展〉でしたが、最小をみてきたせいでせうが、實に充實してゐて樂しく見て回ることができました。ただ、求めるほどの本はありませんでした。だからといつて無駄足ではないのでありまして、ぼくにとつては、圖書館は新本を借りるところですが、古書店や古本市は知識の源泉、歴史の寶庫といふわけなのであります。しかもその場で入手できるのでありますから、こんなすばらしいところはありません!

 

最後は、常磐線柏驛、柏マルイ七階イベントスペースで今日からはじまつた 〈柏マルイ古本市〉 にまゐりました。中央線高圓寺驛から東京驛までもどり、上野驛からは始發の常磐線で柏驛まで。千代田線は各驛停車ですが、上野發の常磐線は快速ですから、思つたほど時間はかかりませんでした。あまり期待しないで、出かけたのですが、案に相違して、ここが一番収穫がありました。 

規模は、ほとんど高圓寺の西部古書會館と同じでした。文庫本が多く、その中から數册と、さう、例の、日本名跡叢刊の 『烏丸光廣 東行記』、それと、これは珍しい、『北畠顯家筆蹟』 を發見。かうなると、くづし字解讀といふより、古文書解讀になりますが、勉強のために求めておきました。

 

見回り終はつたら夕方五時。まだ明るかつたですが柏驛の高島屋のレストラン街で早めの夕食を美味しくいただいてから歸宅しました。ドイツの愛ちやんに氣の毒なので、何を食べたかは伏しておきませう。 

歸宅したら、妹と、娘のあやちやん母子が來てゐました。あいちやんはまだおしゃべりはできませんが、自由に歩けるやうになつてうれしさうでした。 

 

今日の寫眞・・すでに求めた、日本名跡叢刊(二玄社)の三册と、『烏丸光廣 東行記』の内容一覽。これが本文六十頁に擴大されてゐますからとても讀みやすくなつてゐます。 

つづいて、『北畠顯家筆蹟』。それと、文庫本二册と古びた和本の 『道家百人一首』。 

さう、何を食べたか、當てたら偉い! 

最後は、この二、三日顔を見せてゐる寅ちやん。ラムを知つてゐる唯一のノラですから、一度は部屋に入れて飼ふつもりだつたのに、逃げられてしまひました。でも、元氣さうでなによりです。