四月十四日(金)辛未(舊三月十八日 晴

 

今日の讀書・・いやはや、いちど喉をやられるとなかなか回復しないのがぼくののどの缺點というふか弱點でありまして、かうなつたらなかなか寢床から離れられないのであります。外は晴れて良い天氣、古本市も開かれてゐるといふのに、がまんして横になつてゐました。 

それで、どうにか、『落窪物語 卷之三』 を讀み終へ、最後の 『落窪物語 卷之四』 に入りました。速度が増してゐます。ついでに、この最後の卷は、それまでは文字と單語を追ひながら、句點と讀點、會話の鉤括弧をつけつけ讀んできたのですが、ただ句點だけに限つて、できるだけ長く文意をたどるやうにして讀むことにしました。 

單語や語句にひつかかつてばかりゐた、はじめからできることではありませんが、内容と筋が分かつてきたので、文意の豫測がつくやうになつてきたのですね。つまり、こまかい單語や語句に目くじらたてなくても讀めるやうになつたといふことです。 

こんなことはふだん無意識に行つてゐることですが、一旦失はれてしまつた母國語を讀むには、外国語を讀み習ふそれ以上の努力と、それに浸りきる時間が必要であるといふことなんです。これは日本の國とその歴史、文學を愛するものにとつて屈辱以外のなにものでもありません!  

 

今日の寫眞・・今日のココ。昨夜、妻が借りてきたDVD、「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」を觀ました。實に、はらはらどきどきのアクションで時のたつのも忘れるといふのはこのことでせう。