四月二日(日)己未(舊三月六日 晴

 

今日は、實は、《史策會》の森さんから、今日開催される豫定の、「カンボジア舞踊に触れるひととき」といふチケットをいただいてゐたのです。ところが遠來の客でその豫定がくるつてしまひました。もうしわけなかつたのですが、樂しいお客さんを優先させていただきました。 

それなのに、午後から出かけられたので、ぼくは、「散歩」を開始しました。

 

「散歩」とは言つても、それは、ぼくが新たなる計畫をもつてはじめた、全一二〇コースの散歩でありまして、その輝かしい第一歩を踏み出したといふことなのであります。 

それは、例のガイドブック、『東京山手・下町散歩』(昭文社) に從つて、その全一二〇コースのルートをはじめから歩き通すといふものです。全コースを完歩する豫定ではゐますが、今日は、その、〈コース番號1〉 を歩いてきました。 

コース名と内容にはかうあります。「旧街道を歩く 中山道・板橋宿 板橋駅~本蓮沼駅 一六〇二年に整備された中山道。板橋宿は日本橋から数えて最初の宿場である。大名行列の往来で賑わった本陣周辺は、仲宿商店街になっている。道幅は今も当時のまま。」

 

このやうに、歩いたのは、二〇一三年一月からはじまつた、「中仙道を歩く」の第一回めと同じ中仙道でした。が、まあ、一二〇コースの最初ですから、重複はおおめにみたいと思ひます。そのかはり、一月のときとは違つて、「板橋」の石神井川の櫻がとてもきれいでした。 

歩いた距離は、板橋驛から本蓮沼驛まで、三キロ弱ですね。歩數は、5700歩でした。ガイドには、「所要、一時間」とありましたが、寄り道ばかりしたのでその倍の二時間かかつてしまひました。 

 

それと、このガイドがいいのは、「コースの起点と終点は、基本的に鉄道の駅」ですので、どちらから歩きはじめてもよいわけで、ついでに、はじめから順番に歩く必要もなく、出かけたついでに、その場所から歩きだしてもいいのが魅力的です。一コースがだいたい一時間から三時間。四時間五時間といふコースも見られます。 

これは歴史散策とは言へません。前もつて調べ始めたら、途中で挫折してしまふかも知れません。そもそもが、體調維持のための散歩に過ぎません。が、それでも、けつこう歴史とも遭遇しさうで、それはそれで樂しみです。さう、週に一度のペースで歩いて行きたいと思つてゐます。 

 

本蓮沼驛からは、都營三田線で神保町に出て、三十一日から今日まで開催の、「神保町 春の古本まつり」を見てきました。靖國通り沿ひに、ワゴンがならべられてゐただけですが、「捜索」してゐた、鈴木大拙編著『妙好人浅原才市集』(春秋社) が格安で発掘できたのには、疲れが吹つ飛びました。 

 

今日の寫眞・・板橋驛前の「新選組隊長近藤勇墓所」、賑やかな仲町通り、石神井川の櫻(二種)、感激した鐵道模型店、「神保町 春の古本まつり」。