十二月十日(土)丙寅(舊十一月十二日 晴のち曇り、強風

 

今日の讀書・・今日も古本散歩といふことで、運動がてら、二か所で開催中の古本市をめぐり歩いてきました。・・・あれ? 同じやうなこと先日も書きましたが、家にゐると、猫にせがまれるので座つてばかり、時々出歩かなければなりません。また、それが古本市にかさなるのもですから、しかたなく出かけてまゐりました。 

まづ、浦和に行きました。浦和驛から徒歩五分、マツモトキヨシ前であります。すでに何度も訪ねてゐるので、勝手は知つてゐましたが、今日は日差しは暖かいのに、風が強いので、とかなんとか口をあけてゐたら砂だらけになるくらゐの強風吹きすさぶ勢いでありました。それでも、面白く見て回ることができたのは、最初に、『仏説摩訶般若波羅蜜多心経』 を手に入れることができたからです(今日の寫眞)

 

それから、これははじめてでしたが、浦和驛から湘南新宿ライン(逗子行)に乘ことができました。どこがはじめてかといふと、「王子駅付近で尾久車両センター方面(尾久駅)への東北本線旅客線と別れた後、東京新幹線車両センター沿いを京浜東北線と並走し、田端駅構内で京浜東北線と分かれて中里トンネルに入り、大きく西へカーブして山手線の南側に出る。」といふ、田端驛に直行しないで、駒込驛方面へトンネルをぬけ、一氣に池袋驛に至るところです。これは、貨物線として使用されてゐた路線を旅客用にも利用しはじめたのでありますね。 

さういへば、他の貨物線も使へるなと思ふのは、常磐線の三河島驛から、日暮里驛、上野驛に進まないで、田端驛方面へ大きく右にカーブする線路です。これが使へれば、常磐線から直接池袋驛や新宿驛に、また赤羽驛、浦和驛、大宮驛方面に直接行くことができます。 

それと、單線の貨物線なんですが、常磐線金町驛に乘り入れてゐる、平井驛、戸驛を經て南下し、鹽濱の港まで通じてゐる貨物線です。鹽濱で京葉線と接してゐるので、接續したらいかがかなと思ふのであります。が、これは、中川沿ひの新宿(にいじゅく)、高砂、細田や江東區の南砂あたりでは一般道路との踏切が多くて、きつと實現は難しいでせうね。

 

さて、新宿驛で総武・中央線に乘り換へて高圓寺へ。いつもの西部古書會館であります。ここは、まあ、奥様方が毎日同じマーケットに買ひ物に行くやうなものですから、目新しいさは求めてゐません。それでも、目ぼしいものが見つかればしめたものです。 

さいごは、西荻窪。久しぶりです。古本屋めぐりといふより、ぶらりと歩いて樂しい町です。 

 

さう、外出の際は、い本にしてゐますので、今日は、赤城宗徳著 『新編將門地誌 一』 (筑波書林・ふるさと文庫) といふ薄い新書を持つて出かけました。ところが、高圓寺の古本市で、同じ 「ふるさと文庫」 の 『石下町の昔ばなし』 といふのを見つけ、さっそく歸りの電車とバスのなかで讀んでしまひました。「参考にした本」の中に、『石下の将門』 といふ本がでてゐたこともありましたが、内容は、「古老をたずねて、昔ばなしを採集した」ものでありまして、直接には將門とは關係のない話ばかりでした。まあ、こんど訪ねる石下近邊の雰圍氣は感じられましたかね。 

 

今日の寫眞・・今日持つて出た、赤城宗徳著 『新編將門地誌 一』 と、たまたま見つけた、 渡辺義雄著 『石下町の昔ばなし』。それと、寒風吹きすさぶ、浦和マツモトキヨシ前の古本市會場。