八月十五日(月)己巳(舊七月十三日) 敗戰記念日

 

昨日は尿の出るのが少なくて、ラシックスを多くのんだのにもかかはらずそれでもたくさん出たとはいへませんでした。そのためでせうか、またみぞおちがかたまつたかなといふ気持ちがして、昨夜はあまりよく寝つけませんでした。 

それでウォークマンで、昭和20年代の歌謡曲を聞きました。「港が見える丘」とか「長崎の鐘」とか「異国の丘」とかぼくが生まれたころの、しかも心にしみわたる曲の数々であります。 

朝目覚めると、指にはめていた酸素量を計るコードをはずしてもいいことになりました。からだにはあと心電図モニターのコードだけになりました。 

ところが、朝食後、看護婦さんが「血圧管理手帳」なるものを持つてきて、毎日血圧と体重を計つてつけるやうに言はれました。心不全とつきあふには必要のやうです。 

朝食後にはまたレントゲンに行きましたが、その途中に主治医の女医先生にお会ひし、ペースメーカーは調子よくいつてゐるといふことでした。 

 

といふことで、今日は利尿剤を余分にのんで、尿をたくさん出すことに気をつかひました。ただ、一度にたくさんの量ではなく、何度も回数多く尿が出ました。 

ちなみに、入院した12日には、尿管を入れてからですが、2550cc、13日には1200cc、尿管をはずした昨日14日は720cc、そして今日は、1680ccでした。 

たくさん出ると血圧が下がるやうですが、やはり出ると気持ちいいです。 

 

昨日妻に届けてもらつた風野真知雄著 『耳袋秘帖 王子狐火殺人事件』 を読み通してしまひました。図書館からの本はあとまだ4冊あります。『陰陽師』シリーズにかはつてのめり込むことができさうです。