八月(葉月)一日(月)乙卯(舊六月廿九日

 

入院生活第四日目。 

夕べの親指の痛みが、痛み止めの薬で効いたやうで、7時半に起こされるまでぐつすり寝ることができました。 

(補足・夕べ醫師が來てくれたときに、今朝取り外す豫定の胸帶を、その時取つてくれたので、それで餘計に樂になつたのだと思ひます。) 

トイレに行き、洗面しましたが、ペースメーカーを入れたのに、それほどの違和感はありませんでした。それでも、妻がきたときに、売店で三角巾を買つてきてもらひました。左腕を肩より上にあげないための抑止効果のためです。 

髪の毛を結ぶクセがついてゐるので、くれぐれも注意しなければなりません。でないと、心臓のなかに取りつけたリードが外れてしまふからです。まあ、それだけが注意事項ださうです。でも、三角巾てけつこう大きいのですね!

 

(補足・今朝、同じ病棟のレントゲン室で左手の寫眞を撮つてもらひました。その結果を踏まへて、こんどは外來病棟の整形外科へ、車椅子で運ばれて診ていただきました。やる氣のない感じの醫者で、赤く腫れてきた手を見て、濕布藥のかぶれかも知れないし、尿酸値が少し高いからそのせいかも知れないなんて、ろくに診もせずに、あとは氷で冷やして樣子を見ませうと言つて、土曜日の豫約をとつてくれました。 

そのとき、ぼくは、長年の木工と弓道の弓手の酷使?かも知れないとは一應傳へました。) 

 

今日はまた看護婦さんをからかつたり、病室の前の巨大なビルはオフィスビルらしいのですが、手術のとき裸でパンツをとりかへたんですが、見られたのかどうか、ちよいと気になりました。 

さういへば、東京タワーの展望台からだつて見えるはづで、機会があつたら高倍率の双眼鏡でも持つていかう。 

 

今日の寫眞・・朝食と、濕布藥を貼つた左手と、三角巾。それに東京タワー