六月卅日(木)癸未(舊五月廿六日 終日曇天

 

今日は無爲にすごせませんでした。 

モモタのハゲと抜け毛が氣になつてゐたので、朝一で動物病院へつれて行つたのです。すると、お醫者さんは、これはアレルギーで、心配はないですよと言ひつつも、注射を打つてくれました。まあ、往き歸り、ピーピーうるさいこと。それで、歸宅後そばにゐて、からだをなでたりさすつたり、ご機嫌をとるのにたいへんでした!

 

それから、家を出て、慈恵大學病院へ向かひました。エコー檢査のためです。午後二時からでしたが、三〇分前に着いたらすぐにはじめてくださり、三〇分ほどで終了しました。 

どんな内容の檢査であるのか、ここで復習しておきませう。以下は、同じ檢査を受けた、二〇一三年十二月廿日の「ひげ日記」の記録です。 

 

(前・中略)今日の檢査は、先回の定例の通院の時に、「最近時々不整脈が起きるんです」と訴へたので、それに應じてくださつたものでした。エコー檢査を受けた方がをられるでせうか。心電圖檢査と違つて、より薄暗い空間の中で行はれるのです。そのベッドの上に、上半身裸になつて横たはります。すると、若い女性の檢査技師が、ベッドに腰をあづけ、ぼくの體に身をよせて、手をのばし、ぼくの裸の胸をまさぐるのであります。人一倍倫理觀の強いぼくでも、緊張を強いられます。これでは、何の檢査なのか、心臟なのか、ぼくの倫理觀なのか、約四十分のあひだ本当に惱んでしまひました。 

 

歸路は、どこにも寄らず、まつすぐ歸宅しました。なにせ、古本屋に行かうといふ氣力が起きないのですから、これはぼくにとつてちよいと重傷なのかも知れません。 

それで、歸宅後、夕方まで、また二匹を相手に寢轉んでゐたら、ノラ子では可哀想だなと思ひ立ち、妻にさう言つたら、妻は氣のない樣子で、「では、ベイビー、いや、サトちやんにしませう」といふことになつてしまひました。ノラだつて、ノラ・ジョーンズのノラといふことにしておけばよかつたかなと思ひましたが、妻の鶴の一聲には勝てませんでした。ごめんね、サトちやん! 

 

今日の《平和の俳句》・・「忖度(そんたく)も自粛もしない私です」(八十三歳女) 

〈金子兜太〉 すぐ妥協したり諦めたりするのは嫌。戦争好きな政権は大嫌い。 

 

今日の寫眞・・今日の新聞切り抜き。クローバー動物病院の待合室。それと、今日のモモタとサトちやん!