五月卅日(月)壬子(舊四月廿四日 小雨降たりやんだり

 

今日の讀書・・橫になつて終日讀書。『大和物語』を幾段か讀み進み、また、久しぶりに『怨霊とは何か』(中公新書)なんていふ本を手にとつてみました。『貞信公記』も、ぢき、「平將門の亂」に遭遇することになるからです。できれば、『將門紀行』を書きたいと思つてゐるので、そろそろ準備にかかりたいのであります。 

その、「第四章 関東で猛威をふるう平将門」といふ、まるで將門が病原菌のやうな書き方でありますが、將門の蜂起は、都人からしたら、病氣以上に恐ろしいものに映つたのでありませう。 

「神田明神は江戸っ子の氏神として信仰を集め、氏子は今でも将門調伏をになった成田山新勝寺には参詣してはいけないとされる。」 

さう、どこかで讀んだ記憶があります。それなのに、ぼくはうな重に釣られて何度も出かけてしまつたのでした。 

 

今日の《平和の俳句》・・「風船は平和の形かも知れぬ」(十六歳男) 

〈いとうせいこう〉十六歳が喝破した平和の形。中に空気だけが入っていて自らの力でふくらむ。そして風に浮く。かもしれない、ね。  

 

今日の寫眞・・『怨霊とは何か』(中公新書)と、昨日の新聞切り抜き。