二月廿六日(金)戊寅(舊正月十九日) 晴、冷える
きょうは、久しぶりに妻と出かけました。銀座に行き、敎文館でちよいと本を見ながら休み、そして、松屋八階の銀座アスターで晝食をいただきました。それで、一緒の寫眞を撮らうとしたところ、いつものやにけんもほろろ、そつぽを向いてしまふのであります。
まあ、仕方ないことで、結婚する前から、といふか、出會つたころから寫眞嫌いで、結婚する前に一緒に出かけたときの二人で撮つた寫眞なんかは一枚もないのであります。結婚してからは、友人知人などと撮る機會が增えて、それでどうにか寫眞がないわけではないんですが、二人になると嫌がつて撮らせてくれません。まあ、これは内緒でして、知られたらどんなお仕置きがまつてゐるか知れたものではありませんので、内密に。
食後、茨城縣のアンテナショップに行きたいといふのでおつきあひしましたが、希望した干梅がなく、かへつて、近くの沖縄縣のショップのはうが盛大で面白く、ぼくが大好きな黒糖やピーナッツ黒糖やくるみ黒糖やらを買つてもらひました。
その後、有樂町驛でわかれ、ぼくは京浜東北線で、浦和驛まで行き、今日からはじまつた「浦和宿 古本まつり」を訪ねました。マツモトキヨシ脇の細長い廣場が會場でしたが、あまりにも風が寒いので、すぐに東京に引つ返し、神保町の古本市を見、それといつも影印本を出してくれる八木書店を訪ねました。
最近は、和本の古びたのを集めるのが面白くて、『常山紀談』などは岩波文庫にありますけれど、くづし字で讀むのが醍醐味なんです(今日の寫眞參照)。
『自己用心因縁集』は、ネットで調べたら、ヒットしたのは一件だけで、〈日本の古本屋〉にも出品されてはをりませんでした。そのネットには、「(全)八巻。[書写者不明]。[江戸末期]。巻一―二、巻三―四、巻五―六、巻七―八。文字資料 (書写資料)。タイトル読み。ジコ ヨウジン インネンシュウ 八カン。大学図書館所蔵一件/全一件」とだけあつて、よく分かりません。どこかの大學に所藏がなされてゐるといふことでせう。それも一大學だけといふのですから、大層貴重本かも知れません。手に入れたのはその巻三―四、やはり掘り出しものでせう。内容も面白さうで、「生ナカラ女人ト成僧ノ事」とか、「財欲ニテ蛇ニ成坊主ノ事」とか、「無道心ノ坊亡者ニ責ラル事」とか、身につまされるやうな話ばかりです。
先日、「平成27年度葛飾区弓道連盟総会」が行はれ、ぼくは出ませんでしたが、通知に從つて、今日、新年度の會費を納めました。これは、まあ、ぼくにとつてはロッカー代のやうなもので、連盟の會員に登録しなければ、弓も矢も道具類などもすべて持ち歸らなければならないからなんです。
今日の寫眞・・春が近づいた我が家の前の壽通り。銀座敎文館。アンテナショップ沖縄で求めた黑糖のお菓子。浦和の古本市。風が冷たくてお客もまばら。神保町で求めたものを含めた本日の収穫の和本。最後は今日の切り抜き。「歴史認識とは生きる姿勢なのだ」とは、ぼくが求めてゐた言葉そのものです。歴史を學ぶ意味でもあります。