十二月廿七日(日)丁丑(舊十一月十七日 晴

 

今日、やつと、『歴史紀行五十九 北國街道を往く(三・後篇)』を書き終へることができました。寫眞をたくさん添へた紀行本文が十頁、註が九頁ありまして、本文より註のはうが分量はずつと多くなつてしまひました。現地に赴き、といふかその現場に出會ひまして、觸發されたこと、そして書かねばならぬことが心の内から湧き出してきてしまつたからです。 

でも、これで肩の荷が下りた感じですね。いつものみなさんに、ワード版でしたけれどお送りすることもできました。あとは、部屋に積み上げられた本を片づけることが、今年最後に殘された課題です。 

 

あれ、晝寢をして目覺めたら、服部さんから、早速感想が屆いてをりました。ありがたうございます。その一部をご紹介しませう。 

《原発への怒り─全く同感です。権力者の横暴に庶民は選挙でしか立ち向かうことは出来ないのか、、、かつての中学校の校長が卒業式の式辭の中で述べた、「民主主義とは、平凡な者たちが協力して、非凡なことを成すことである」、と言う言葉を信じて、足下から変えて生きたい、、、あまり時間はありませんが、、。 

大塩平八郎─最近、貴殿にも以前紹介した、飯島和一氏の新刊が出ました。舞台は隠岐の島、大塩平八郎の乱に連座して父親が処刑され、隠岐の島に年少にして流された少年が主人公、隠岐の島からも多くの農民たちが大塩の乱に加わり処刑されたようです。550頁の大著、今、ゆっくりと読みはじめたところです。この著作も、著者が一貫して追求している、農民一揆です。 「狗賓童子の島」(小学館) 》 

さうです、服部さんから、昨年の二月廿日にメールをいただいて、その時六册の本を紹介されました。その中にあつたのが、飯嶋和一著『出星前夜』と、北方謙三著『杖下に死す』と『独り群せず』でした。それで、天草の亂と大鹽平八郎の亂について讀んでみる氣になつたのでしたが、今回、はからずも、『北國街道を往く(三・後篇)』で登場した生田萬の墓に關連づけてその顛末を述べることができました。 

さういへば、この飯嶋和一さんの著作は、下手な歴史書がお伽噺とすると、すぐれた説經節のやうに、讀む者の心を搖さ振りますね! 

 

今日の寫眞・・切り抜き二枚。

 


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