十月廿五日(日)甲戌(舊九月十三日 晴

 

昨日購入して送つてもらつた本がごそつと屆きました。帙が七箱です。册數は正確には數へてゐませんが、五十册以上になると思ひます。その一册、『和泉式部日記』の奥書を見ると、〈今日の寫眞〉にあるやうに、温故學會(塙保己一史料館)が出版したことが分かりました。そこに版木が保管されてあるんですから當然といへば當然です。そして、「本書ハ此度御儒(もとめ)ニ應ジ、當會所藏ノ古版木ヲ以テ調製仕候」と、これまた嚴めしいことですが、時々版木を活用する機會を設けてゐるやうなんですね。昭和五十七年ですから、一九八二年に印刷されたものだといふことが分かりました。

 

今日の讀書・・寢轉がりながら、『和歌威德物語』の五分册めを讀み進みました。もう、ほとんどすらすらですね。もちろん、この本のくづし字についてですけれど、自信にはなります。

それで、昨日は、他に、『艶道日夜女宝(びだうにちよぢよほうき)』なる、艶本を見つけたので即買ひいたしました。これは寶永六年(一七〇九年)の序を持つ、『醫道日用重宝記(一名、醫道日用綱目)』なる通俗醫書のパロデイー本なんださうです。それがたつた三百圓!

なにしろ、插繪のすごいこと! ちよつとだけ寫眞にもお見せしました。が、これは序の口、ぼくには説明すらできないほど強烈です。あれ、あれ、どうなつてゐるの、といつた感じのものばかりです。どうしてももつと見たい方はそつと聲をかけてくださいませ。

 

今日の寫眞・・本日の切り抜き、書評欄から一枚。ぼくが常に疑問に思つてゐることに答へてくれる内容のやうです。

黒猫のブンゴ。ぼくが初期中仙道を歩かうと出かけたその朝、バスの中で妻からメールが屆き、ゐなくなつてゐたブンゴが突然もどつてきたといふのです。

「なんと! 十日ぶりに文吾が帰って来た! それも後ろ足を怪我して。医者に行きたいがなかなかオリに入らず!」

どんな怪我か分かりませんでしたが、昨日今日見ましたら、この寫眞ではちやうど見えませんが、右後ろ足の先が少し切斷されてゐるやうなのです。結局捕獲のオリには入らず、まあ、食事ができてゐるやうなので見守ることにしました。歩くときにピヨコピヨコしてゐますが、痛さうでもなく、元氣なので、まづひと安心です。

つづいては、屆いた群書類從です。

 




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