九月十五日(火)甲午(舊八月三日 晴のち曇り

 

今日も一日中明日出發する中仙道を歩くの豫習をしました。いい勉強になります。

ところが、夕方、デモクラTVを見はじめたら面白くてやめられなくなり、食事ですよと妻が呼びにくるまで釘付けになつてしまひました。

「万機公論 120分大型討論番組! 『戦争・軍隊・この国のゆくえ』」 では、國會議員二名と小林節さんを含めた六名の討論が繰り廣げられ、安保法制をめぐつての野党の方策について多く語られてゐました。小林節さんが、例へこの法案が通つてしまつたとしても、戰ひはこれからで、七〇〇人(?)規模の辯護士をまとめて大訴訟を起こすとのお言葉には元氣づけられました。

また、とくに興味深かつたのは、「現行憲法から離れて、あなた自身、『日米安保、自衛隊・自衛戦争』をどう考へるか?」 といふ質問が出されてみなが答へたその答へでした。まづ、全てを認める方、日米安保をなくして友好條約とし、自衛隊はその役割と行動にしつかり「カギ」をかけて、攻撃・侵略といふそこまで追ひつめられた場合には立ち上がる。つまり、自衛戰爭についてはみながみな認めてゐました。或いは、「安保はよりマトモなものに。自衛隊、自衛戰爭は憲法で認めること!」 といふ答へまでだされ、ぼくも深く考へさせられました。

自衛隊を憲法で認めた存在にするといふことには、共産党の議員は即答を避けてゐましたが、今、ぼくたちは、從來あつてないやうな自衛隊の存在、世界で第何位と言はれるくらいの軍備を備へたその存在を、憲法で認めるといふことは、憲法で縛る、といふか役割を規定するわけで、ぼくはこれは認めなくてはならないと思ひました。

なぜなら、憲法を無視した今回の安保法制は、政府の「総合的判斷」で自衛隊を自由にできるといふのですから、これ以上恐ろしいことはありません。改憲といふと改惡ととらへてしまひますが、自衛の軍隊を憲法上に明記し、むしろ時のバカ政府が自由に使用することを規制することのはうがより重要に思ひました。

ふだん考へることしない、いや判斷停止してゐた自衛隊のことを、この法案をめぐる問題状況は、ぼくたちひとり一人に問ひかけてゐるのですね。憲法が眞に根付くための産みの苦しみなのかも知れません。付け足しのやうで申し譯ありませんが、小林節さんのご意見、ぼくはすんなり納得しました。すばらしい學者です。

 

今日の寫眞・・「東京新聞」朝刊の第一面。

 

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