六月十二日(金)己未(舊四月廿六日 小雨のち曇天

 

このところちよつと根を詰めてゐたので、氣休めと取材をかねて、神田の古書會館へ行つてきました。けふは「新興展」の即賣會で、和本も多く出てゐましたが、ぼくは、和本かどうかにこだはらずに、くづし字本を何册か手に入れました。

古書はいはば、未知の世界への扉なんです。求めて開かなければ、單なる紙切れですが、覗いて見れば玉手箱。どんな世界のどんな人々と出會へるか分かりません。古書市は、ぼくを、ぼく自身が分からない世界へと導く魔法の場所、といつては言ひ過ぎですので、秘密の場所と言つておきませう。古書のはうから出會ひを求めてゐるんです。はい。

ついでに、八木書店古書部と、西秋書店と、日本書房を訪ね歩いて歸つてきました。

 

歸路、そのまま龜有に直行。豫定通り、母が明日退院できることになりました。五月八日に入院し、十三日に手術をして、約一ヶ月の入院でした。これでまた、我が家の食卓が豐かになつてくれるでせう。めでたしめでたし。

 

今日の寫眞・・神田古書會館。正面の通りを右へ行くと御茶ノ水驛、左は駿河臺下交差點。

 

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