四月十七日(金)癸亥(舊二月廿九日 晴のち雨

 

『歴史紀行四十五 流山散策紀行』(ワード版)につづいて、『歴史紀行四十四 中仙道を歩く(廿五)』の册子版が仕上がつたので、自分へのご褒美に、今日、神保町へ行つてきました。

古本市は、まあ、見學半分ですが、ぼくの視野を廣げるのに役立つてゐます。まるで博物館です。しかも、その氣になれば手に取つて、その世界に入つて行けるんですから、こんな便利で有意義なところはありません。それで、目についたのは、「新編信濃史料叢書」の第二十一卷、『善光寺道名所図絵』でした。

じつは、五月なかばに、中仙道と同じトラベル日本で、「北國街道」めぐるバスツアーがあるんです。それは、中仙道では行けなかつた、追分宿から、北國街道の小諸宿や上田宿を經て八代宿まで。二日目は、洗馬宿から松本を經て、善光寺までのコースです。川中島古戰場跡までたずねる豫定ですので、期待が持てます。

これは、バスでところどころを訪ねるといふプランで、全行程歩くわけではありませんが、歩くのは中仙道にまかせて、このはうは樂しませてもらはうと思ひます。さう、それで、せめて、『善光寺道名所図絵』を役立てやうと思つたしだいです。

 

今日の讀書・・丸谷才一さんの『横しぐれ』(講談社文庫)が屆いたので、讀み出したらやめられなくなりました。山頭火をめぐる、丸谷さんお得意の和歌の歴史をかみあはせ、しかも推理小説仕立て、じつにスリリングなんです。

なんでも、丸谷さん、それまでは、出版社の言ひなりになつて、現代表記で書いてゐたさうですが、心を入れ替へて歴史的假名遣ひに改めた、その第一作が、この『横しぐれ』なんださうです。面白い!

 

今日の寫眞・・神保町からの歸り、昨夜訪ねたフゲンゾウ「普賢象」を見に寄りました。今にも雨が降りさうな、薄暗い天候のもとでしただ、さすがに、夜よりは良く撮れました。

圖鑑によれば、「花は大輪、八重咲きで淡紅色。開花期は四月下旬。室町時代からあったといわれる古い品種で、葉化した雌しべが普賢菩薩の乘る像の鼻に似ていることからこの名がつけられたといわれています。」とありました。

それと、神保町の街角で見かけたポスターです。近ければ行きたいと思ひました。

 




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