二月廿八日(土)乙亥(舊正月十日 晴、午前中は風強し

昨日はパソコンに釘付けでしたから、今日は、心をいれかへて、運動がてら神保町に行つてまゐりました。まづは古書會館の“下町書友會”の古本市をたつぷりと見て、それから靖國通りの古書店をはしごしました。まあまあの収穫でしたが、飛び抜けて嬉しかつたのは、『明治天皇紀 第一(自嘉永五年 至明治元年)』(吉川弘文館 昭和四十三年)を、垂涎本を多く揃へてゐる一誠堂さんで、しかも格安で入手できたことです。全十三册のうちの一册ですが、肝心な時代ですからね、大いに參考になります。できれば、中仙道巡幸の卷が欲しいですが、まあ圖書館で見ることにしませう。ただ、近所の圖書館にはないと思ふのですよね。

 

今日の讀書・・丸谷才一著『輝く日の宮』(講談社文庫)を讀みはじめて數日になりますが、だんだんと面白くなつてきました。ぼくが今まで讀んできた物語と、ちよいとどころか、だいぶ違つてゐて、どのやうに話が展開していくのかがなかなかつかめなかつたんです。

でも、主人公が女性の國文學者で、學會で研究發表したりするんです。しかも、『芭蕉はなぜ東北へ行つたか』といふ題での講演内容がそのまま載つてゐるわけですので、すこぶる勉強になります。

さらに、彼女の父親も「生活史學」の重鎮といふ設定ですから、その會話が興味深いのですね、これがまた。學會の裏話も出てきたりして、まだ途中ですが先が樂しみです。

 

今日の寫眞・・『明治天皇紀 第一』(吉川弘文館)と丸谷才一著『輝く日の宮』(講談社文庫)。それに木曾川のほとりにて。これは、同じ淳さんに撮つていただいた寫眞です。



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