二〇一五年正月(睦月)一日(木)丁丑(舊十一月十一日 晴のち曇天風花舞ふ

 

新年を迎へました。といつても、それは、新聞がいつもより紙面が多かつたり、おせち料理がでたり、テレビ番組がバカ丸出しになつたり、さう、年賀状が屆いたり、町から人影が消えて個人商店が一齊に閉じてゐたり、神社が賑はつてゐるからさう見えるだけで、氣分的には昨日とちつとも代り映えがしない昨今であります。年齢(とし)なんでせうかね。

 

午後、妻と“夜のピクニック”ならぬ“晝下りのピクニック”に出かけました。平和橋通りを新小岩に向かつて、さうだ、弓仲間の宮司の坂本さんの職場見學に行かうと思ひました。途中で、小雪が舞ひはじめました。風もさらに冷たくなりましたが、意外と早く着くことができました。いやあ、いつもは人ひとりゐないのが、今日は行列です。これでは宮司さんは忙しさうですので歸路につき、ジグザグと道をたどり、イトーヨーカ堂でたこ焼きを食べたりして、のんびりと歩いて歸宅しました。一一七二〇歩でした。

 

昨日、淸水までの往き歸りの新幹線で、林望著『りんぼう先生昔噺』(文化出版局)を讀みました。面白いといふより、敎へられました。子規の古今和歌集誹謗に對する批判については、以前感じてゐましたが、本書はさらに過激でした。「これは、『昔噺』と謳ってあるけれど、じつは昔話ではない。これは『今話』であって、私の深い失望と怒りの発露であるといってもよろしい。」とおつしやつてをられます。よほど癇に障る世の中と見えるやうです。もちろんぼくも同感。車内で何度となく膝を打ちました。

 

今日の寫眞・・今朝のおせち一人前とお雑煮。酢だこがいい味してました。それと、天祖神社とその途中の景色。一時雪で視界が烟りました。さいごは、りんぼう先生の本とブックオフで求めた本。『他人と深く関わらずに生きるには』と『正しく生きるとはどういうことか』につづいて讀んでみたいと思ひました。

 




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