十二月三日(水)戊申(舊十月十二日 晴れ

 

きょうは、定例の通院日。西新橋の慈惠大學病院の心臟外科外來へ行つてまゐりました。初めに診察カードを機械を通して受付し、つづいて諸檢査の受付をします。ぼくは、いつも血液だけなんですが、今朝はなんとその422番でした。約二十分待たされてやつと血液採取を受けることができました。いつも人でいつぱいです。

血液檢査の結果は一時間たたないと判明しないので、診察豫約時間の一時間前には來院して受けるわけなんですが、その診察も、混んでゐたんでせうか、約束の四十分も過ぎてやつと診てもらふことができました。聽診器をあてて心音を聽いてもらひましたが、結果は上々でした。まあ、二泊三日とはいへ、中仙道の四十キロを歩き通せたんですから問題はないでせう。

それで氣をよくしたわけではありませんが、通院はぼくの“公務”として、我が家では公認されてゐるので、堂々と古本屋をぶらついてきました。けふの収穫は、NHK放送大學の教材と銘打つた、杉浦克己著『書誌学=古文獻資料に親しむ=』です。定價が高價なのでいつもは素通りしてしまふのですが、格安だつたので求めました。しかも内容がいいんです。ちやうどぼくの今の關心にぴつたりなんです。

「言うまでもなく文献資料を読み解く上で最も基礎となる中心事項は、記された一文字一文字が『読める』ことである」と、冒頭からかうですものね。やつとそのくづし字が讀めるやうになつてきたからいいやうなもの、「現代の表記方法で記された文字についての知見だけでは・・読み解けない」文獻内容世界を解讀していくのです。もつとすらすら書寫本が讀めるやうにしなければなりませんが、ぞくぞくしてしまひます。

 

今日の寫眞・・心臟外科外來。『書誌学=古文献資料に親しむ=』。そして、某所からの富士山夕景。

 


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