十一月廿五日(火)庚子(舊十月四日) 雨

 

今日から中仙道を歩く、第二十一回です。上松宿から三留野宿まで歩く計畫です。

ところが、またまた雨です。木曾路に入つて、まだ一度も晴てゐないんです。お日樣が顔を見せてくれません! 御嶽山はもちろん、木曾駒ヶ嶽も、かんじんの山々が姿を見せてくれないんです。これで三回續けて雨模様。でも、愚痴を言つても仕方ありませんから、樂しんでしまひます。

參加者は二十四名。バスで上松宿到着後、すぐ歩きはじめました。鳥居峠のやうな草木生ひ茂る山の中ではないので、各自傘をさし、互ひに注意しながらの行進です。“寢覺の床”が最初の景勝地でした。レストハウスで晝食後、川岸まで下りてみました。これをこそ繪になる光景とでもいふのでせう。まだ紅葉も散りつくしてはをらず、いい寫眞が撮れたと思ひます。

續いて訪れたのは、”小野の瀧”です。昨日、葛飾北齋と廣重の「上ヶ松」の圖をあげて、比べてみようなどと大きなこと言つてしまひましたが、確かに、といふか、意外に大きな瀧でした。しかし、國道わきであることと、中央本線の高架橋が目の前を通つてゐるのが目障りでしたね。廣重も北斎も實感を描いたのではあらうと思ひます。

さらに、定例の、一里塚(七十三番目)と明治天皇御小休之跡碑を確認し、それと、休憩がてら、珍しい吊り橋を樂しんでゐるうちに、ゴールの中央本線倉本驛に到着しました。

距離は七キロあまり、も一五八五〇歩でしたが、雨の中を歩くといふのは、意外に疲れるんですね。途中、コンビニに寄りながらも、御嶽山中腹ホテル木曾温泉に到着したのが、四時十五分。すぐに温泉に入つて體をやすめました。

ここからの御嶽山は雄大ですよ、なんて聴いても、霧とガスのため、御嶽山はおろか、とりまく山々さへ眺めることはできませんでした。

 

今日の寫眞・・雨の“寢覺の床”と、”小野の瀧”です。ただし、これらは、共に歩いた川野さんが數十分前に送つてくださつたのを使はせていただきました。なにせ、ぼくが撮つた枚數があまりにも多いので、整理はこれからです。川野さん、早速送つてくださつてありがたうございます。

 


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