十月廿六日(日)庚午(舊閏九月三日) 晴れ

 

いつもは、寫眞を整理してから文章を書きはじめるのですが、きょうは、その序文に使はせてもらつた本に刺激をうけて、薀蓄を傾けてしまひました。

その參考書といふのは、この二月に古書店で求めた、和本の、『信濃地理』といふ、明治廿九年に發行された、(小學校)生徒用の敎科書なんです。その「木曾谷と」といふ部分があまりにもいいので引用したんですが、そこに、くづし字(變體假名)が使はれてゐたんです。

まだ變體假名が使はれてゐた時代のことですから、當然なんですが、現代人にはすでに讀めない、否、まつたく學ばれてゐないといふことの問題をちよいと語つてみたんです。いや、何だかぼくの紀行は、ただの旅行記ではなくなつてきたみたいです。はい。 

 

今日の寫眞:和本の『信濃地理』と、その中の地圖。黄色い圍みは峠です。次は、その内容です。

 


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