九月廿三日(火)丁酉(舊八月卅日・秋分の日) 晴れ

 

今日は「中仙道を歩く」です。そのバスの中で、ちよいと澁のやうなのではじめに書いておきます。實は昨夜、桑田忠親『細川幽齋』の〈第一章 武將としての生涯〉を讀みました。いや知つてゐる名前がずらりと出てくること出てくること! 信長に秀吉に家康に、それぞれに使へ、また信賴されて、その生涯をまつたうしてゐるんですね。すばらしい武將だつたやうです。また武藝(術、弓術、槍術)にも秀で、特に、「当代屈指の文化人で、古今伝授を受け、和歌、古典、有職故実、茶湯、音曲などの学問芸能に通じてゐた」といふんですから、我が國の歴史のみならず、傳統文化・藝術を理解するためにも、避けて通ることのできない人物のやうなのであります。もつと知らなければなりません。 

 

さて、今日は「中仙道を歩く」第十九回に參加しました。第二十九宿の下諏訪宿から、鹽尻宿、洗馬宿、本山宿、そして第三十三宿の贄川宿までを、二泊三日で歩くことになつてゐます。參加者は二十九名でした。

上野驛前からバスに乘り、新宿經由で出發。今回から中央高速道路を通つて下諏訪宿までやつてきました。途中事故澁がありましたが、諏訪湖を見下ろす鳥居平やまびこ公園に無事到着して、お辨當の晝食をいただきました。

「中仙道を歩く」は、下社の秋宮から出發し、まづ今回の旅の最大テーマである魁塚を訪ねました。その後は住宅地の街道を歩きつづけ、毎度のことですが、一里塚を訪ねつつ、今回は特に意識して明治天皇の御休所や野立場所、御膳水(天皇が飮まれた水)の場所をいくつか確認しました。最大の難關は鹽尻峠でしたが、碓氷峠と和田峠にくらべればちよろいもんでした! そしてその展望臺からのながめは最高でしたね!

峠をくだつたらもうすぐゴールで、歩數は、一三四〇〇歩、約九キロでした。少しものたりなかつたむきもありました。けれども、バスで、松本市に近い「クア・アンド・ホテル 信州健康ランド」到着にして、風呂に入つたらやはりほつとしました。また、そのホテルの食事がいまいちで、みなさんちよいとものたりなかつたやうでした。いや、ぼくは先回のやうには疲れなかつたおかげで、食べられただけでもよしとしなければなりませんです。はい。 

 

今日の寫眞:①相樂總三以下七名が處刑された「魁塚」にて。②エロチックな松の木? ③中仙道標石。④鹽尻峠、明治天皇野立所跡。⑤鹽尻峠展望臺から見た諏訪湖。「嶺より諏訪の湖、遙に見る。絶景なり」(『木曾名所圖繪』)。⑥本日のゴール近くのそば畑。 

 

補足:今日の日記は、出先からの携帶電話メールを起こしたものです。

 




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