四月八日(火)己酉(旧三月九日) 晴れ、暖かい 

入院をひかへてゐるからといつて、安静にしてゐなければならないわけでもないんです。あるひは、今生の思ひ出にといふわけでもないんですが、どうしても食べたくなつたので、柏に担々麺を食べに行つてきました。前回、昨年の大晦日に訪ねてから、他の店で二度ほど担々麺をいただいたんですが、いやはや、かうも違ふのかと唸らせるくらい美味かつたです。担々麺は柏の“天外天”に限ります! 

もちろん、この機会を逃さず、太平書林さんにもよりました。さらに、ついでといふには遠出ですが、土浦へ行つてきました。土浦駅西口から一、二分のパティオビルで大古本まつりが開かれてゐたからです。ここは、“つちうら古書倶楽部”が常時開いてゐる古書店で、神保町以東では最大級の古本屋ではないでせうか。開店して一周年ださうです。でも、今回は、ぼくの意欲が弱かつたせいか、掘り出し物は見出せませんでした。石井良一『天狗党悲史』と辻田啓志『芭蕉再発見』と『東京人・特集「大江戸出版繁昌記」八百八町は夜も眠れず』くらいでしたね。

それにしても、通過するたびに不思議に思ふのは、牛久駅と土浦駅の間にある“荒川沖駅”です。霞ヶ浦には近いですが、荒川なんぞ見えないし、その沖とはどういふ意味なんでせうか? 水戸街道の千住宿から九つめの宿場として、“荒川沖宿”があつたやうなんですが、その名の由来がはつきりしません。

 

夜、『笈の小文』と嵐山センセの『芭蕉紀行』を少しばかし読み進みました。くづし字は、とにかく毎日目にすることが肝心なのであります。はい。

 

今日の写真:朝の散歩風景と土浦駅西口パティオビルの大古本まつり!