十二月日(木) 晴れ

 今日は朝寝坊、いや、お昼まで寝てしまひました。昨日は昼寝もせず、一気に「高崎宿」を仕上げてしまひましたから、だいぶ疲れたのだらうと思ひます。しかも『歴史紀行二十二 中仙道を歩く十 高崎宿』としてまとめあげ、配信までしてしまひました。一応、一字一句に気を使ふので、頭の体操にはなつてゐると思ふのです。

そこで、午後は、気分を変へて、写真の複写を行ひました。伊豆の山暮らしの途中まで、写真はフィルム写真でしたので、アルバムに貼りつけたまま、本棚の上に置かれたままの状態でした。それを、思ひきつて、デジカメで撮つてしまはうと思ひ立つたのです。

五冊が一箱に入つたアルバムが二箱と、あと三冊(計十三冊)、これが、デジカメ以前のラムの写真集なのであります。一冊あたり約五十五枚、すると七〇〇枚にならうといふ数です! でも挫けません。ところが、複写しようと思ひきや、撮る場所が見つからないのです。バカな、と思ふでせう。それが、難しいのです。机の上で、窓のそばで、北向の部屋で、いやいや、どこで撮らうとしても光(もしくは影)が入つてしまふのです! ぼくはさう禿てはゐないと思ふのですが、前頭部が光つて映つてしまふのです。

それでも挫けません。一時間ほど探しまはつて、どうにか複写を開始。いや、思ひ出されます。あの山暮らしの日々が。何度カメラを置き、見入つてしまつたことでせう。それらの思ひ出は、これから少しづつ書き綴つていきたいと思ひます。

結局、今日複写できたのは五冊、二八〇枚でした。

ただ、我がお嬢ラムですが、ぼくのところに来る前には、語るも涙、聞くも涙の物語があるんです。捨てられてゐたことはすでに書きましたが・・。

 

 今日の写真:内村鑑三記念碑。伊豆の山で散歩してゐるぼくとラム。それに、まだ自信がなくてリードをつけてゐたころのラムです。